ZOZOTOWNの前社長である前澤友作氏は2021年8月3日、NFTに特化したブロックチェーン「パレット」を手掛けるHashPortに約4億8000万円を投資したことが分かった。
株式会社HashPortは2019年からNFT分野に取り組み、2020年にはNFTに特化したブロックチェーン「パレット(Palette)」を開発。2021年3月からテストネットを運用している。
同社は「すべての資産をデジタル化する」をコンセプトに、ブロックチェーンの社会応用を支えるソリューションプロバイダーとしての事業を展開している企業だ。
HashPortは国内外の大手仮想通貨取引所3社や東証一部上場企業2社などの計12社をコンセンサスノードに迎え、日本初のNFT特化型ブロックチェーンネットワークであるパレットを共同運営している。
パレットは発行したNFTを複数のブロックチェーンに記録できる「クロスチェーン」に対応済みとのこと。特定のブロックチェーンに依存せずに、NFTの所有ができる点が強みとなる。なお、試験運用ではイーサリアム、ネオ、オントロジーの3つのクロスチェーンに対応していたことが分かっている。
2021年7月には、パレット独自の通貨である「パレットトークン」が国内初のIEO(Initial Exchange Offering)として、Coincheck社で販売された。同オファーではパレットトークン9.3億円の募集に対して、224.5億円分の応募が殺到した。パレットトークンに関しては7月29日からCoincheckにて二次販売も開始している。
前澤氏は今回の投資に関して、「ブロックチェーンの技術に大きな期待を抱いており、この新しい可能性に積極的に携わっていきたい」と述べている。
パレットエコシステムは、「日本のコンテンツを世界に発信すること」「世界市場で戦える日本発のブロックチェーンサービスの創出」を目標としている。前澤氏は以前からトークンエコノミーに強い関心があり、今回の資金調達に至ったという。
HashPortは今後、前澤氏とブロックチェーンを活用した新しいサービスを提供するとしている。
前澤氏と言えば、Twitterなどで「お金贈り」を日常的に行っていることでも有名である。2021年7月には同氏の監修で、個人間で手軽に送金できるアプリもリリースされたばかりだ。今回の資金調達により、ブロックチェーン技術が前澤氏の活動にポジティブな影響を与える可能性もある。今後の前澤氏とHashPortの活動に注目していきたい。
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