アメリカのThe Recording Academy(ザ・レコーディング・アカデミー)は、同組織が主催するグラミー賞からNFTをリリースすることを公式Twitter(ツイッター)で発表した。第64回から第66回にわたる3年間分のデジタルコレクションをシリーズ化する。
デジタルコレクションは、音楽業界で活躍するグラミー賞受賞者や候補者からインスパイアを受けたものになるという。同コレクションには世界的に有名なクリプトアーティストによってデザインされた作品も含まれる。来年の1月頃にデジタルコレクションの詳細を公開する予定だ。
グラミー賞はNFTプラットフォームの「OneOfNFT(ワンオブエヌエフティー)」とパトーナーシップを結び、NFT販売・購入できる準備を進めていく。ちなみに、OneOfはファン・コレクターとアーティストが交流できるコミュニティを提供しているサービスだ。エネルギー削減にも積極的な姿勢を示しており、エコフレンドリーなプラットフォームを展開している。
ミュージシャン専用でグリーンなNFTプラットフォーム「OneOf」がリリース
今回のプロジェクトに使用するブロックチェーンも、環境に配慮した設計の「Tezos(XTZ:テゾス)を採用するとのことだ。
The Recording Academyの共同社長を務めるPanos Panay(パノス・パナイ)氏は、以下のようなコメントを残した。
私たちはアーティストがクリエイティビティを表現できる方法をいつも模索している。同時に、収入が発生する新しい仕組みを構築し、ファンとアーティストが交流できる場所を提供することを目指している。
詳細は明かされていないものの、NFTを通して得た収益の一部は、The Recording Academyによる奨学金基金に寄付するという。
日本国内でも音楽とNFTを組み合わせた様々なサービスが展開されている。例えば、「.mura(ドットミューラ)」はデジタル音源とアート作品をセットで販売しているNFTマーケットプレイスである。同サービスはアーティストによる作品の価値を最大化することを目的にしている。
他にも、人気ミュージシャンの小室哲哉氏や3人組テクノポップユニットのPerfume(パフューム)、ロックバンドのUVERworld(ウーバーワールド)など、様々なアーティストがNFTを活用した取り組みを開始している。美術作品やスポーツ、ゲームなどあらゆる分野で高まりを見せるNFT。音楽業界では今後どのようなサービスが展開されていくのだろうか。
参考URL:
https://www.coindesk.com/business/2021/11/01/nft-platform-oneof-signs-3-year-deal-with-grammys/
https://www.nme.com/news/music/the-grammys-announce-plans-for-three-years-of-nfts-3084555