2021年8月21日、総合格闘技連盟のRIZINが独自のNFTマーケットプレイス「RIZIN FINGHTING COLLECTION」をリリースすることを発表した。
本件は記者会見にて発表され、会見には榊原信行CEOとTHEOTEX GROUP HOLDINGS株式会社(代表取締役 瀧澤龍哉)の子会社であるNFT-Japan株式会社 代表取締役の合原和也氏が登壇。RIZINのNFT事業参加の背景やサービス概要についての説明を述べた。
NFTとは、デジタルコンテンツにブロックチェーンを活用したデジタル証明書を発行することで、作品の真贋を判別できるものだ。NFTの技術は、持ち主が不明瞭になりがちだったデジタル作品に所有権を持たせることを可能にする。
合原氏はRIZIN FINGHTING COLLECTIONにて、「限定のコンテンツの提供」「デジタルデータだけでなく、リアルなグッズやチケット等を特典として新しいNFTの活用方法に積極的にチャレンジしたい」と語っている。もちろん同プラットフォームでは、試合のハイライトやベストショットといったおなじみのNFTも販売される予定だ。
さらに8月23日にはRIZIN FINGHTING COLLECTIONの公式サイトの公開を発表した。同プラットフォームはIOSTブロックチェーンが採用されているという。
IOSTとは、コンセンサスアルゴリズム「プルーフオブビリーバビリティ(PoB)」に基づく超高速の分散型ブロックチェーンネットワークである。取引手数料の優位性と低コスト開発でのNFT提供が可能であるため、ユーザーメリットにつながるとして選択された。
RIZIN FINGHTING COLLECTIONでは事前登録キャンペーンが行われている。キャンペーンの概要は以下の通りだ。
5,000人登録 | LIMITED NFTを全員プレゼント |
10,000人登録 | LIMITED NFT+500RCを全員プレゼント |
30,000人登録 | LIMITED NFT+500RCに加え、100RCを抽選で1,000名にプレゼント |
50,000人登録 | LIMITED NFT+500RCに加え、100RCを抽選で5,000名にプレゼント |
RCとはRIZIN COINのことで、プラットフォーム内でNFT購入時に使用する独自の通貨である。2021年8月28日現在では5,000人登録のキャンペーンは目標を達成したため、終了している。なお、抽選プレゼントの当選者は、RIZIN FINGHTING COLLECTIONの公式Twitterをフォローしたユーザーの中から選出される。
これまでスポーツNFTと言えば「NBA Top Shot」が代表的なものであったが、今回日本でもRIZINからスポーツNFTが販売されることになった。
NFTというと、二次元やアート作品が多いため「インドア」なイメージを持つ人も少なくないだろう。しかしNFTはスポーツ分野にも活用できる。選手たちの試合での奮闘する姿や名場面を収めることができるため、活用シーンは幅広い。
今回のRIZINのように、グッズやチケットを特典とすることもできるので、活用の仕方は工夫次第で無限に広がる。RIZINでのNFTの反響が高ければ、日本でも他のスポーツ業界(野球、サッカーなど)にNFTの波が押し寄せるかもしれない。
今やNFTは、アートや二次元分野だけにとどまらずに多方面で広がりを見せている。今後の普及を楽しみにしつつ、注意して観察を続けたい。
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