フリマアプリ「メルカリ」でお馴染みの株式会社メルカリが、4月28日に株式会社メルコインを子会社として設立し、暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画や開発を行っていくことを発表した。
株式会社メルコインは、メルカリ上でのやり取りにおけるビットコインの導入や、スマホ決済サービスであるメルペイで暗号資産の資産運用を提供するなど、金融サービス事業を展開するとのこと。
さらに、モノやお金という形に囚われず、NFTを中心として新しい価値を交換できるプラットフォームを創出していくために、ブロックチェーン事業にも取り組んでいく予定だ。
株式会社メルコインは、「モノや信用に加えて、あらゆる価値が交換できるマーケットプレイスへ」というコンセプトを掲げている。今や一般的に利用されるようになったメルカリというマーケットプレイスをベースにして、NFTやデジタルコンテンツ分野にまで手を伸ばしていく計画のようだ。
つまり、暗号資産の取引所として利益を生み出すのではなく、あくまでもサービスの幅を広げるための取り組みである。メルペイのAML Systemチームのマネージャーである中村奎太は、暗号資産は投機的なイメージがあったが、今後は利用シーンが拡大する可能性があると今回の事業展開の必要性を述べた。
2020年の4月〜6月におけるMonthly Active user(マンスリーアクティブユーザー)数によると、1750万人がメルカリを利用していることになる。つまり、日本国内の8人に1人がメルカリで売り買いを行っているのだ。
世間の認知度がまだ高いとは言えないNFTではあるが、今回のメルカリの参入は多くの人がNFTに注目するきっかけとなるだろう。
NFTは一般的に利用されるようになるのだろうか__
NFTの大手マーケットプレイスとしては、OpenSea(以下、オープンシー)や、Rarible(ラリブル)が有名だ。特にオープンシーではせきぐちあいみ氏のアート作品が1,300万円で落札されたことが話題になったのは記憶に新しい。
アート業界をはじめ、スポーツ、ゲーム、音楽など様々な分野でNFTは活用され始めている。これからNFT技術を利用したビジネスが幅広く展開されることは間違いない。
今回のメルカリの取り組みによって、各業界はどのような動きを見せるのだろうか。サービスやモノの価値が多様化している現在で、NFTが一般的に利用されるようになる未来はそう遠くはないだろう。
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