6月28日、株式会社ガイアックスが神楽坂でDAO型シェアハウス「Roopt(ループト)神楽坂DAO」の加入者募集をスタートすることを発表した。
「Roopt神楽坂DAO」は、特定のオーナーが物件を管理するのではなく、入居者、もしくはその他の出資者が運営に携わる仕組みを採用している。学生起業家を主な対象としており、学生が主体となって作り上げる「学生起業家DAOシェアハウス」を目指すという。
今回のプロジェクトは、Web3.0に対する社会的関心の高まりや、従来型シェアハウスの在り方が問題視されていることを受けて立ち上げられた。
最近では、Web3.0への取り組みを強化することが明記された「骨太の方針2022」が岸田政権によって閣議決定されるなど、国家レベルでWeb3.0への関心が高まっている。中でも、中央管理者を必要としないDAOは、これまでの株式会社の仕組みを変革していくともいわれており、高い期待が寄せられているのだ。
また、既存のシェアハウスにおいては、住環境に関する意見や提案などは大家と個人間のみで交わされ、多様化するライフスタイルに対応できずにいた。さらに、シェアハウス特有の価値であるコミュニティの存在が市場で評価されづらいのも現状である。
このような背景を踏まえて、DAO型シェアハウスが考案された。ガイアックスの公式ページでは、「Roopt神楽坂DAO」の特徴として以下のものが紹介されている。
- 自家型前払い式支払い手段を採用
- 民主的な意思決定
- 細かいタスクを取りこぼさない
投資目的でのトークン購入を防止するために、自家型前払い式支払い手段を導入する。また、住民は自由に提案することが可能で、トークン所有割合に応じた投票結果に基づいて意思決定がなされる。さらに、従来は見過ごされていたような細かいタスクであっても、DAOのメンバーがカバーするような仕組みになっている。
「Roopt神楽坂DAO」では、1トークン30,000円を支払うことで、①1ヶ月入居する権利、もしくは②7泊8日のワーケーション権利(全物件対象)を得られる。
購入したトークンは転売できるのがDAO型シェアハウスのユニークな点だろう。市場価値が上昇すれば利用権を購入時よりも高い価格で販売できる可能性がある。
ガイアックスは「Empowering the people to connect 〜人と人をつなげる」をミッションに掲げており、ソーシャルメディアとシェアリングエコノミーに関連した事業を展開している。
同社のCEOを務める上田祐司氏は、シェアハウスがDAO型で運営されることに対して嬉しく感じており、起業家支援を行っているガイアックスにとって意義のある取り組みであるとコメントを残した。
今後も、地方創生や学生起業家に関連したDAOシェアハウスを展開し、2022年末までに20以上のDAO支援実施を目指すという。
DAOの立ち上げ支援コンサルティングも同時にスタートしているので、興味のある方は公式ページを確認してみてはいかがだろうか。
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参考URL:
https://roopt.jp/roopt-kagurazaka-dao/
https://www.businessinsider.jp/post-255969