ブロックチェーンゲームやNFTサービスを提供するCryptoGames株式会社は、人気VR VTuber10名のボイス付きNFTトレカを2021年6月30日に発売。販売はNFTStudioで行われた。
1メンバーあたり15枚×2種類の計30枚のNFTがあり、販売開始価格は30ドル。全てのNFTには撮りおろしボイスが付いている。さらに全員分のNFTを集めた人には、「全員集合トレカNFT」がプレゼントされる。このNFTには「告白」シークレットボイスが収録されているとのことだ。
各メンバーのラインナップは以下の通り。
- 雲母ミミ
- バーチャル美少女ねむ
- オニャンコポン/珠野うみか
- 青森りんこ
- もずとはゃにぇ
- 音無むおん
- 猫雷にゃる
- おきゅたんbot / 宝来すみれ
- エニル
上記のVR VTuberたちは、最先端VR機器をPRするVIVEアンバサダーとしても活躍しているという。
今回使用されたNFTStudioは、イラストレーターやクリエイターが作品をNFTアートとして販売できるNFT専用のプラットフォームである。同プラットフォームでは、高騰するガス代の解決策としてMatic Network社が提供するレイヤー2ソリューションのPolygon(ポリゴン)を採用している。
端的に説明すると、ポリゴンは全てのトランザクションをブロックチェーンではなくオフチェーン(レイヤー2)に記載することで、ガス代とスケーリングの問題を解決するアーキテクチャである。
ポリゴンについては、以下の記事の「ポリゴンとは」の部分でも解説している。
Perfume、振り付けを3Dデータ化した初のNFTアートを販売
NFTStudioでは、NFTの購入に際してクレジットカードが利用できる。仮想通貨の取引に慣れていない人でも手軽に購入できるため、純粋にVR VTuberが好きな人も参加しやすいと考えられる。
今回のメンバーの1人である雲母ミミ氏は2021年4月15日に自身の誕生日記念のNFTを200枚限定で配布している。なお、NFTの配布はYouTubeのライブ配信内で行われた。
雲母ミミ氏のNFTの取引ではEnjinウォレットが使われおり、将来的には人気サンドボックスゲームMinecraft(マインクラフト)で使用できるようになるという。
使用されたポリゴンの有用性について
ポリゴンはPerfumeの振り付けがNFTとして販売された際にも採用されている。ブロックチェーン業界で最近注目を集めているプロジェクトであるものの、よく知らない人も多いのが実情であろう。しかし、NFT投資家にとっても重要なトピックであるのは間違いない。技術的な話まで知っておく必要はないが、その有用性については理解しておくべきだ。
端的に述べれば、ポリゴンはイーサリアム上の処理を軽減させることを目的とした技術である。以下で詳細を述べよう。
多くのNFTプラットフォームはイーサリアムのブロックチェーン上に存在しているが、このイーサリアムでは取引数が年々増加しており、ガス代の高騰やスケーラビリティが問題になっている。この問題を解決するには、ブロックチェーン上に記録する処理の負荷を下げる必要がある。
そこで登場したのがポリゴンである。ポリゴンはイーサリアムのブロックチェーンを使用しながらも、オフチェーンに取引を記載する。これにより、ガス代とスケーリング問題を解決する。
イーサリアムのブロックチェーンが抱える諸問題を解決できるポリゴンはとても画期的なプロジェクトである。NFTの発展においてポリゴンは重要なキーとなりうる。NFT投資家の方々はNFTの普及と同時にポリゴンの行く末にも注目していくべきであろう。
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