仮想通貨の取引を仲介してくれる「仮想通貨取引所」。仮想通貨投資に興味を持っていても、この取引所の仕組みがわからないために手を出せていない方も多いのではないだろうか。
この記事では国内の仮想通貨取引所をランキング形式で紹介し、「BTC(ビットコイン)」をはじめとした仮想通貨をどこで買うべきかを読者に指南する。また開設時の注意点なども含めて紹介していく予定だ。
大事な資産を預けることになるため、取引所選びは慎重に行わなければならない。仮想通貨初心者の方は、本記事を参考にして自身にあった取引所をぜひ見つけてほしい。
そもそも仮想通貨取引所とは?販売所との違いについて解説
「ビットコイン」や「イーサリアム(ETH)」といった仮想通貨を売買する方法はいくつか存在するが、最もメジャーなのは「仮想通貨取引所」を介した方法である。
国内でも「bitFlyer(ビットフライヤー)」や「Coincheck(コインチェック)」といった大手仮想通貨取引所がユーザー獲得のために激しい競争を繰り広げている。実際にテレビやインターネットで有名タレントを起用した広告を目にする機会は少なくない。
しかしながら、宣伝をきっかけとして仮想通貨に惹かれはしてもどのような取引が行われているかわからないため、結局手を出せずじまいの方も多いように感じる。
そんな方々のために、まずは仮想通貨取引所を大きく2つに分解し、仮想通貨がどのような形で取引されているのかを紹介していこう。
仮想通貨取引所とは総称のようなもので、内部には主に取引を行える場所が以下の2ヶ所存在している。
- 業者と直接仮想通貨の取引を行う「販売所」
- ユーザー同士で仮想通貨の取引を行う「取引所」
以下で両者の特徴を簡単に解説する。
業者と直接仮想通貨の取引を行う「販売所」
仮想通貨取引所のなかに存在する「販売所」では、その仮想通貨取引所の運営を行っている業者と直接仮想通貨の売買を行える。
運営業者にもよるが、販売所ではビットコインやイーサリアムといった代表的な仮想通貨から、現時点ではシェア率は低いが将来性を期待されている「草コイン」といった幅広い仮想通貨が販売されている。
販売所では業者が提示した価格で仮想通貨を売買できるうえに取引もすぐに完結するが、その分「スプレッド」という名の手数料が高く設定されているのがユーザーにとってはネックだ。
仮想通貨をすぐに買いたい、もしくは売却したいという際にはスピーディーな取引ができる販売所の存在はありがたいが、何度も取引を行うと手数料だけで出費がかさむため注意しよう。
ユーザー同士で仮想通貨の取引を行う「取引所」
仮想通貨取引所のなかで仮想通貨取引を行えるもう一つの場所が「取引所」である。さきほど紹介した「販売所」と違うのは、「仮想通貨をユーザー同士で取引する」という点だ。
仮想通貨取引所では、ユーザーはそれぞれの思惑に沿って仮想通貨の「買い手」と「売り手」になることができる。そして、「買い手」と「売り手」の希望がマッチしたとき、取引が行われる。
例えば、「仮想通貨Aを1,000円で買いたい」という者と、「仮想通貨Aを1,000円で売りたい」という者が板上に存在すれば、希望が合致しているため取引が成立する。逆に買い手が1000円で注文を入れたとしても、同額の1000円で売りたいという者がいなければ、取引は行われない。
取引所では、ユーザー間の需要と供給が一致しないと仮想通貨の売買ができない。したがって、販売所とは異なり必ずしもスピーディーな取引が約束されているわけではないといえる。
おすすめの仮想通貨取引所6社をランキング形式で紹介
国内でも複数の企業が仮想通貨取引所を運営しており、各取引所ごとに特徴はさまざまだ。
ここからは取り扱い銘柄や手数料といった、取引の際に重要となる部分で評価してピックアップしたおすすめの取引所をランキング形式で紹介していく。はじめての仮想通貨取引を安全に行うために、これから紹介する各取引所の特徴やデータをぜひ参考にしてほしい。
初心者におすすめの仮想通貨取引所のランキングは以下の通りだ。
- 1位:Coincheck
- 2位:bitFlyer
- 3位:DMM Bitcoin
- 4位:GMOコイン
- 5位:ビットバンク
- 6位:BIT POINT
これよりそれぞれの取引所について、1つずつ詳しく解説していく。
1位 Coincheck(コインチェック)
1位は、コインチェック株式会社が運営している「Coincheck」だ。
2019年から3年連続で国内仮想通貨取引アプリのダウンロード数1位を誇り、多くの仮想通貨ユーザーがCoincheckで取引を行っている。
取り扱い銘柄は「ビットコイン」や「イーサリアム」といった代表通貨から、「XLM(ステラルーメン)」や「BAT(ベーシックアテンショントーク)」といった将来性のある通貨を含めて全17通貨と、取引所のなかでも多め。後々解説するが、販売所や取引所で必要となる「手数料」も無料で、少額からの投資も行いやすい。
総合的にどのステータスも高く、初心者から経験者まで全ユーザーが使いやすいと感じるサービスといえる。
2位 bitFlyer(ビットフライヤー)
2位は「ビットフライヤー」だ。
株式会社bitFlyerが運営しており、コインチェックに負けない総合力を誇る。
国内におけるビットコイン取引量は6年連続で1位と、安定した運営力から成るユーザーからの信頼度は抜群だ。
取り扱い通貨数は14銘柄と、決して少なくない。第三者機関によって行われた調査では、世界で1位のセキュリティの仮想通貨取引所として認定されている。
3位 DMM Bitcoin
3位はDMM Bitcoinである。
大手DMMグループの事業の一つとして展開されている仮想通貨取引所で、取り扱い銘柄は19銘柄と、コインチェックに次いで豊富なラインナップを揃えている。
DMM Bitcoinが人気ランキング3位となった理由は、何より手数料の安さである。「入金」「出金」「送金」にかかる手数料がすべて無料であり、資産を移動する際のユーザーの負担が非常に小さいのがポイントだ。
他の取引所では、これらの手数料に安くても300円程度は要するため、このポイントだけでもDMM Bitcoinを利用する価値があると言えるのではないだろうか。
4位 GMOコイン
4位にはGMOインターネットグループに属しているGMOコインがランクインした。
東証プライムに上場しているGMOインターネット株式会社のグループ会社によって運営されているため、信頼性はもちろん抜群だ。
また、これまで取り扱い銘柄数はコインチェックと並んで20銘柄だったが、2022年5月に「FCR(FCRコイン)」の取り扱いが開始され、国内ではトップの21銘柄の取り扱いとなった。
各種手数料も無料のものが多く、DMM Bitcoinと並んで開設しやすい取引所の筆頭であることは間違いない。
5位 ビットバンク
5位は、「シンプル」「軽量」「スマート」といったワードを売りにするビットバンクだ。
ビットバンク株式会社が運営しており、上記の言葉や使いやすいツールからも、初心者が開設してみたいと思える設計となっている。
取り扱い銘柄は16銘柄と安定しており、さらには「取引所」でもアルトコインを売買できるのが大きな強みだ。
本来取引所で売買できる通貨は少なく、なかにはビットコインのみしか売買できない取引所もあるため、より投資のチャンスを広げるのにも便利な取引所と言える。
6位 BITPOINT
6位は、BITPOINTとなった。
取り扱い銘柄は13銘柄と今回紹介した取引所と比較すると少ない選択肢となってしまうが、NFT購入に必要な「DEP(ディープコイン)」や取り扱いが少ない「IOST(アイオーエスティー)」といった将来性のある銘柄がラインナップに並んでいる。
今後価値が上がる銘柄を先駆けて取り扱っていることもあり、今後シェア率を伸ばしていく可能性がある取引所の一つだ。
仮想通貨を取引所に貸し出して利息を受け取れる「レンディングサービス」や、特定の条件を満たすと仮想通貨がもらえる「エアドロップ」の定期開催といったイベントも多い。
何より、多くの手数料が「無料」になっているため、各サービスを気軽に利用できるのも嬉しいポイントだ。
仮想通貨取引所は5つの視点で選ぶべき
仮想通貨取引所を選ぶ際は、以下の5つのポイントを頭に入れておく必要がある。
- 金融庁が定めた「暗号資産交換業者」かどうか
- 取り扱っている通貨の数
- スプレッドなど諸々発生する手数料の安さ
- 最小注文数量にも注目
- 取引アプリやツールの利便性
大切な資産を託す場所であるため、上記の視点を考慮しつつ慎重に取引所を吟味してほしい。では早速、各ポイントについて詳しく解説していこう。
金融庁が定めた「暗号資産交換業者」かどうか
仮想通貨取引所を選ぶ際の1つ目の注意点は、金融庁が定めた「暗号資産交換業者」であるかどうかだ。
国内で暗号資産の交換サービス業を営む際には金融庁財務局にて「暗号資産交換業」の登録を行うことが義務付けられている。したがって、登録のない業者では仮想通貨取引どころか、利用者登録を行うことさえリスキーとなる。
仮想通貨取引所はその性質上、マネーロンダリングやテロ資金の供与、詐欺などに使用されるリスクを孕んでいる。これらの危険を排除し、ユーザーの資産や仮想通貨、そしてユーザー自身を保護するために厳格な登録制度は設けられている。
実際に、金融庁から暗号資産交換業者として登録を受けているのは31社のみと少なく、審査を通過することの難しさがうかがえる。
審査内容としては、利用者の適切な保護や、法令を遵守するためのガバナンス強化がなされているかなどの項目がある。
逆にこの登録を受けた業者であれば、基本的には安全な仮想通貨取引ができると考えてよい。
なお、金融庁から登録を受けた取引所であっても仮想通貨の価値や損失の補填まで保証しているわけではない。当然、登録業者であっても取引時には細心の注意を払うことは言うまでもない。
取り扱っている通貨の数
仮想通貨取引所を選ぶ際の2つ目の注意点は、各取引所が取り扱っている通貨の数だ。
仮想通貨には、取引を行わない人々でも知っているようなメジャー通貨から、まだ世界のほとんどが知らないようなマイナー通貨まで、幅広い数の通貨が存在している。取引したい通貨を取り扱っている業者の口座を開設することも一つの方法ではあるが、取り扱い通貨が多い業者の口座を開設していると、よりチャンスを逃さずに取引を行うことができる。
また、ユーザー間で取引を行う取引所では、需要と供給が一致しなければ売買が成立しないため、ユーザー数の多い取引所のほうがよりスピーディーに取引を完了できる。
一般的に取り扱い通貨が多い業者ほどユーザーも集まりやすい。したがって、約定スピードの点においても取り扱い銘柄の数は重要と言える。
スプレッドなど諸々発生する手数料の安さ
仮想通貨取引所を選ぶ際の3つ目の注意点は、スプレッドなど取引を行う際に諸々発生する手数料の安さだ。
先に説明しておくと、スプレッドというのは「仮想通貨を業者と取引するときに発生する手数料」のことで、仮想通貨を購入するときと売却するときの価格差のことを指す。
例えばある販売所でのAコインの購入時価格が「10万円」、売却時価格が「7万円」だとすると、発生しているスプレッドは「3万円」となる。両方の価格は常に同時に提示されており、上記のような条件の下で購入したAコインをすぐに売却すると7万円しか受け取ることができない。そのため、10万円で買ったAコインを売却して利益を発生させるためには、少なくとも売却時価格が「10万1円」まで上がるのを待つしかないのである。
「手数料が無料」と記載されていたとしても、スプレッドはどこの取引所でも発生するため、必ずしも無料で仮想通貨を取引できるわけではないことを念頭に置くようにしよう。
業者にとってはこのスプレッドが収入源の柱となり、仮想通貨相場の需給バランスによって価格差は調整される。余計な支出を減らすためにも、仮想通貨取引所を選ぶ際にはスプレッドの大小も確認することが大切だ。
補足として、以下では仮想通貨取引所で発生する手数料の一覧を紹介している。仮想通貨取引における手数料についてもっと詳しく知りたい方はぜひ参考にしてほしい。
取引所手数料
ユーザー同士で仮想通貨取引を行う「取引所」でも手数料を設けている業者は一定数存在する。
販売所で発生するスプレッドのような大きな手数料は発生せず、基本的には0.0◯%といった程度ではあるが、0円じゃないケースもあるためしっかりチェックしよう。
入金手数料
銀行口座から取引口座に入金する際に発生する手数料だ。
業者によっては指定の銀行から入金すれば手数料が無料になったり、安くなったりするケースもある。
決して安価ではないため、入金を繰り返すことで手数料による無駄な損失を出さないよう注意が必要だ。
出金手数料
こちらは取引口座から銀行口座へお金を移す際に発生する手数料となる。
入金手数料と同様に、不必要な出金は控えるようにしよう。
送金手数料
口座内の暗号資産を別のサービスなどに移す際に発生する。
一般に法定通貨や仮想通貨を移動させる際には手数料が発生する。手数料が無料ではない仮想通貨取引所を利用している場合、資産移動を繰り返すと手数料だけでもかなりの額となるため、資産移動は計画的に行うようにしよう。
最小注文数量にも注目
仮想通貨取引所を選ぶ際の4つ目の注意点は、最小注文数量についてである。仮想通貨を取引する際には最小注文数量というものがあり、必ずしもコイン1枚単位で買う必要はない。
ビットコインであれば、1BTCからでないと購入できないというわけではなく、0.1BTCや、0.001BTCといったように、より小さい数量で売買を行えるため、少額での取引も可能だ。
各業者が通貨を売買するときの最低ラインとして設けている「最小注文数量」は低ければ低いほど少額で通貨を取引できるため、特に仮想通貨初心者の場合はこの単位が小さい業者を選択するとよい。
取引アプリやツールの利便性
仮想通貨取引所を選ぶ際の5つ目の注意点は、取引アプリやツールの利便性についてだ。
取引ツールにはさまざまな機能が備わっている。代表的な機能として「売買画面」「チャート機能」「注文方法」などが挙げられる。「仮想通貨を売買するだけなのにツールの利便性なんて関係あるのか」と疑問に思う方もいるかもしれないが、できるだけ損失を出さない取引を行うには、アプリやツールの利便性は絶対に欠かせないポイントの一つとなる。
例えば、テクニカル分析を行って取引を行うユーザーからすると、「チャート画面」はできるだけシンプルでありながらも、「描画機能」は豊富にあったほうがさまざまな取引手法を用いることができ便利である。
また、仮想通貨の注文方法も複数用意されているほうが、その時々のタイミングに合わせた注文を行うことができる。
ツールの利便性が必ずしも利益に繋がるわけではないが、誤った取引を防ぐためにはこの点も重要だ。
取引する仮想通貨の決め方
国内で金融庁の登録を受けている仮想通貨取引所では、多いところで21の銘柄を扱っている。そこからさらに複数の取引所の口座を開設すれば、一人で扱える通貨の数は増えていく。
選択肢が多いことは決して悪いことではないが、初心者の場合、数多の銘柄から取引通貨を選定することさえ難しいと感じるはずだ。
そこで、これから仮想通貨を取引したいと思っている方々に向けて、取引する通貨を決めるときにぜひ意識しておいてほしいポイントを2つ紹介する。安全安心な取引をするためにも、ぜひ参考にしてほしい。
信頼性のある通貨か
まず1つ目は、信頼性のある通貨であることだ。
暗号資産交換業者の登録を受けた取引所であればこの点はクリアできるため、特に難しく考える必要はない。これらの業者で取り扱っている仮想通貨を別名「ホワイトリスト」と呼び、金融庁によって信頼性・安全性が確認されている。
仮想通貨詐欺などの被害に合わないためにも、最初のうちは「国内の登録業者」で「ホワイトリスト」に指定されている通貨を取引してほしい。
流動性が高い通貨か
2つ目は、流動性が高い通貨であることだ。
金融用語でいう「流動性」というのは「換金のしやすさ」を表している。簡単に言えば、どれだけ多くの人々が関心を示し、取引を行っているかということだ。
そして、流動性が高いと需要と供給も大きいため、約定しやすい。逆に流動性が低く、需要と供給が小さい通貨だと、買い手と売り手の希望がマッチしにくく、なかなか換金できないというデメリットが生じる。
仮想通貨をすぐに換金できないと、所持している通貨の価値がどんどん下がっていき、損失を被る場合もある。そのため、現在の価格が安いからといって安易に流動性の低い通貨に手を出すべきではない。
仮想通貨取引を行う際に気をつけたい4つの注意点
続いて、仮想通貨取引を行う際に気をつけるべき注意点を4つ紹介する。初めのうちは特に以下の点を繰り返し読み、「こんなはずじゃなかった」と後悔するような取引を行わないようにしてほしい。
- 入金するのは余剰資金のみに抑える
- 価格変動リスクがあることを理解する
- ハッキングリスクは0じゃない
- 仮想通貨取引で得た利益にも税金が発生する
では1つずつ詳しく見ていこう。
入金するのは余剰資金のみに抑える
生活資金までをも圧迫するような危険な資産運用を行わないためには、口座に余剰資金のみ入金するというルールを設けるとよい。
投資時には資産計画に沿ったルールを作ることが大切で、上記のようなルールは特に「ロスカット」が発動する状況で効果を発揮する。
ロスカットとは、発生中の損失がこれ以上広がるのを防ぐために自動的にポジションが決済される仕組みだ。
ロスカットが起きると、損失を取り戻すために生活資金まで投入する人が存在するが、大きな損失を被ったあとに冷静にトレードを行って利益を取り戻すのは非常に難しい。
仮想通貨取引をギャンブルにせず、日々の生活を送るのに必要なお金を失わないためにも、この点は常に意識しておこう。
価格変動リスクがあることを理解する
仮想通貨は本来「裏付け資産」がないため、いつどのように価値が暴落するかわからない。
そのため、持っていた通貨が一晩にして一切の価値を持たなくなるということもありうる。
2022年5月には、仮想通貨の価格変動リスクを抑える目的で開発されたペッグ通貨「テラ(Terra)」の暴落によって仮想通貨全体が暴落を見せるなど、一つの通貨が全体に影響を与える仮想通貨の不安定さが垣間見えた。
人気通貨や時価総額の大きな通貨を扱う場合であっても暴落のリスクを考慮したリスクマネジメントは忘れず行ってほしい。
ハッキングリスクは0じゃない
データの改ざんが非常に困難な「ブロックチェーン技術」が用いられている仮想通貨ではあるが、ハッキングリスクがまったくないわけではない。
2014年に起きた「マウントゴックス事件」では、当時世界でも最大クラスの仮想通貨交換業者だった「マウントゴックス」のサーバーがハッキングされ、約580億円分の仮想通貨が流出した。
この事件をきっかけに国内の仮想通貨に関する法整備が急ピッチで進められたこともあり、現在では金融庁の監視の下でかなり安全に仮想通貨取引が行える環境となった。
しかし、今後もこのような事件が発生しないとは言えないため、ハッキングリスクが少なからずあることを理解したうえで口座にお金を預けることが大切となる。
ハードウォレットによって仮想通貨をより安全に守ることができる
仮想通貨は「仮想通貨ウォレット(以下ウォレット)」と呼ばれるツールで保管をする。
ウォレットはオンライン環境の「ホットウォレット」とオフライン環境の「コールドウォレット」に大別される。どちらも仮想通貨を安全に管理できるが、近年誕生した「ハードウォレット」ではさらに高いセキュリティで仮想通貨を守ることが可能だ。
コールドウォレットに分類されるハードウォレットでは専用の端末を用いて仮想通貨の管理を行い、所持している仮想通貨をインターネット上から完全に切り離すことができる。そのため、取引所のハッキングリスクから仮想通貨を守ることができ、現時点では一番セキュリティ性能の高いウォレットとしての呼び声も高い。
端末は約1万円前後で購入できる。大切な仮想通貨をセキュリティ性の高い環境下であらゆるリスクから守るためにも、導入を検討してみてはいかがだろうか。
仮想通貨取引で得た利益にも税金が発生する
仮想通貨取引で得た利益が1年で20万円を超えると税金が発生する。この場合、サラリーマンであっても確定申告を行う必要が出てくる。
仮想通貨取引所を使用する場合、株取引のように源泉徴収を自動で行ってくれる口座がないため、自分で申告しなければならない。
申告を怠ると追徴課税により通常よりも多くの税金を支払うことになるため、期限を守って提出するようにしよう。
仮想通貨取引を始めるまでの流れ
仮想通貨取引所についてなんとなく把握できたものの、口座開設までの流れがわからないという方も多いだろう。そこで以下では口座開設までの一連の流れを紹介する。
口座開設の手順は以下の通りだ。
- 各取引所の特徴を把握して開設したい取引所を決める
- 必要事項を入力する
- 本人確認書類を提出する
- 入金を行って取引を始める
では順を追って説明していこう。
各取引所の特徴を把握して開設したい取引所を決める
まずは当記事などを参考に、使用してみたい取引所を決めよう。繰り返しにはなるが、最初は国内で金融庁の登録を受けた取引所の利用がおすすめだ。
必要事項を入力する
仮想通貨取引を行うには、氏名や住所、使用する銀行口座の情報を入力する必要がある。
利用規約も確実に読み込んだ上で、間違いのないように登録を行おう。
本人確認書類を提出する
必要事項を入力した次のステップは、本人確認書類の提出だ。免許証やマイナンバーカードの他に、公共料金の領収書など、本人確認ができるものであれば幅広く使用できる。
このステップを飛ばしても口座は開設できるが、ユーザーの安全性を保つために一部機能はロックされるため、通貨取引を目的とするならこの部分はマストとなる。
入金を行って取引を始める
運営による本人確認が終了すると、はれて正式に口座開設完了となる。
登録した銀行口座から余剰資金を入金し、先述した「仮想通貨取引を行う際に気をつけたい4つの注意点」を参考に、慎重に取引を始めよう。
仮想通貨取引所は複数登録しておくのもおすすめ
さて、仮想通貨取引所の口座開設までの流れを紹介したところで、最後に取引所を複数開設するメリットについても紹介しておきたい。
混乱を避けるためにも、最初のうちは一つの口座でも問題ないが、取引に慣れてきたタイミングで新たに口座を開設すると、また違うテイストの仮想通貨取引を行うことができるようになるであろう。
取引できるアルトコインの数が増える
ビットコインやイーサリアムといったメジャー通貨はどの取引所でもほとんど取り扱いがあるが、マイナーなアルトコインとなると取引所によってラインナップが大きく異なる。
取り扱い通貨の多い取引所を選択することも一つのポイントではあるが、複数の通貨により広く投資するチャンスを逃さないためには、いくつかの取引所口座を開設しておくのもおすすめだ。
各取引所の良いところ取りが可能
取引所を複数開設すると、投資スタイルに合わせて各取引所の良いところ取りができる。
ビットコインの積立投資ができる取引所、仮想通貨レンディングによって利息を得られる取引所など、取引所ごとの特徴を活かした投資スタイルを確立できると、キャピタルゲイン以外の方法で安定収益を望める。
各取引所の特徴を理解し投資スタイルに合う口座を開設しよう
今回はおすすめの仮想通貨取引所をランキング形式で紹介してきた。
各業者ごとの特徴を捉えたうえで口座開設を行えると、お得にさまざまな通貨へ投資できる。仮想通貨取引を行う際に大切なのは「絶対に無理をしないこと」であり、利益をあげるためには虎視眈々とチャンスを伺うことが求められる。
実際に目の前に投資チャンスが巡ってきた際に正確な取引を行うためにも、仮想通貨取引所の特徴を理解したうえで投資を行える環境を整え、正しい知識を身につけておこう。
【PR】セキュリティ対策にハードウェアウォレットを携帯しよう
仮想通貨の安全性は堅牢なブロックチェーン技術に支えられているが、ハッキングのリスクはゼロではない。実際に仮想通貨流出のニュースをときどき耳にする。
そのため、仮想通貨を取り扱う際はしっかりとしたセキュリティ対策が必須だ。具体的には、リカバリーフレーズや秘密鍵を厳重に管理することで、ハッキング対策につながる。
秘密鍵に関しては「ハードウェアウォレット」で管理するのがおすすめだ。
ハードウェアウォレットとは、オフライン環境下で秘密鍵を管理できるコールドウォレットの一種。インターネット環境と物理的に遮断されているため、理論上、ウォレット内の秘密鍵が流出することがない。そのため、セキュリティが強固である。
関連記事:【NFT取引入門】必要なウォレットの種類から正しい選び方までご紹介
ハードウェアウォレットは各社からさまざまな商品がリリースされているが、おすすめは「Ledger Nano」シリーズだ。同シリーズはさまざまな仮想通貨に対応しており、世界的にも人気が高い。
商品名 | Ledger Nano S |
価格 | 9,889円(税込) *変更の可能性あり。購入時要確認 |
サイズ | 98mm(高さ) x 18mm(幅) x 9mm(厚み) |
重量 | 16.2g |
対応通貨 | BTC, ETH, XRP, USDT, BCH, DOT, LTC, BNB, EOS, XTZ etc… *代理店の販売ページ要確認 |
対応端末 | Windows(8以上), Mac OS(10.8以上), Linux |
接続方式 | USB Type Micro-B. Certification level: CC EAL5+ |
日本に公認代理店があり、そこで購入すれば日本語のサポートが受けられる。気になる方は以下のリンクから公認代理店のページへ飛び、購入してみてはいかがだろうか。