5月24日、株式会社世界がNFT技術を活用したデジタル&リアル美術展示会を台湾で開催することを発表した。NFTを利用したデジタル&リアル展示会は日本初の試みである。
会場内の雰囲気や作品はライブ配信されるため、気に入った作品があればインターネット上で購入できる。観客が会場に直接訪れることも可能であるが、当日は入場者制限をして安全を考慮した状態で開催される。
新型コロナウイルスが蔓延している現在、「展示会の開催が難しい」という美術関係者の声が多く上がっていた。そのような出展者の想いに応えるべく、今回のプロジェクトを始動させたとのことだ。
出展者の支援のみならず、訪日旅行さえ自由にできない中で「日本の商品を買いたい」という外国人の要望を叶えるのも開催目的の一つである。比較的感染者の少ない台湾や、中国各都市で、7月に開催が予定されており、出展者は渡航しないでオンラインで参加する。
伝統文化を扱った作品に加えて、アニメ・ゲーム・エンタメなど、あらゆる日本文化を表現した、約30点の芸術作品が展示される予定だ。さらに、NFTによって所有権が保障されたデジタルアートも美術品とセットで販売される。
株式会社世界は中華圏の投資家に向けた「日本不動產投資情報」や、香港、シンガポールの投資家に向けた「Janpan Realestate Guide(ジャパン・リアルエステイト・ガイド)」などの多国間不動産事業を展開している。他にも、証券デジタル事業化や、海外の投資銀行の資金調達事業など、様々な事業を手掛けている企業だ。
世界経済の発展に貢献することをミッションに掲げており、公式ページではNFTやビットコインのコラムを発信している。
投資家から注目を集めている「NFT」技術とは。___
最近耳にすることが増えたNFTとは「Non-Fungible Token」の略称で、日本語では「非代替性トークン」と訳される。
これまでは、インターネットでやり取りする場合、データのコピーや改ざんが簡単に行えたため、所有権の帰属先が不明確になってしまうという課題があった。NFTはブロックチェーン上にデータが保存されるシステムであるため、コピーや改ざんを防ぐことができる。そのため、所有権が確立されるようになる。
NFTはアートや、音楽、スポーツ、ゲームなど、様々な業界で活用され始めている。例えば、デジタルアーティストであるBeeple(ビープル)のNFTアートが約76億円で落札されたのは記憶に新しい。
NFTによって資産価値の証明が可能になった今、デジタル領域での投資活動が活発化することが予測される。
参考URL:
https://sekai-go.jp/taiwan-nft/
https://www.atpress.ne.jp/news/260039