NFTマーケットプレイスのOpenSeaは、2022年9月21日、ブロックチェーン「Arbitrum(アービトラム)」に対応することを発表した。この発表により、OpenSeaは下記5つのチェーンに対応するマーケットプレイスになる。
- Ethereum(イーサリアム)
- Polygon(ポリゴン)
- Solana(ソラナ)
- Klaytn(クレイトン)
- Arbitrum(アービトラム)
OpenSeaは今回の発表に際し、「各々が好きなブロックチェーンで、欲しいNFTにアクセスできるという、私たちが目指すWeb3の未来に一歩近づいた」とコメントしている。
OpenSeaがアービトラムチェーンに対応したことで、OpenSeaでは購入できなかったNFTが購入できるようになり、ユーザーにとって、OpenSeaを利用するメリットがより高まった。
具体的には今回の対応により、アービトラムのメインネットの一つである「Arbitrum One(アービトラムワン)」上でミントされたNFTを直接売買が可能となった。サポートするNFTコレクションには、下記などが挙げられる。
- Smolverse(スモルバース)
- GMX Blueberry Club(GMXブルーベリークラブ)
- Diamond Pepes(ダイヤモンドペペス)
アービトラムは、イーサリアムのL2(レイヤー2)ネットワークと呼ばれるブロックチェーンだ。「ロールアップ」という技術を活用し、取引量増加によるイーサリアムのガス代高騰を回避する技術を用いているのが特徴である。
そもそも、イーサリアムチェーンにはブロックの容量に上限があるため、取引が増加すると、取引の遅延や手数料が増加するという「スケーラビリティ」が問題視されていた。しかし、2022年9月15日に行われたイーサリアムの大型アップデート「Merge(マージ)」により、コンセンサスアルゴリズムが「PoW:Proof of Work」から「PoS:Proof of Steak」に移行している。これによりガス代高騰は避けられる見込みだ。
アービトラムに対応したという今回の発表は、OpenSeaにおける対応チェーン増加による利便性の向上が主な目的であると考えられる。なお、9月28日には「Optimism(オプティミズム)」チェーンへの対応も発表しており、OpenSeaは、計6つのブロックチェーンに対応する形となった。