NFTを貸し借りできる「reNFT(リ・エヌエフティー)」と呼ばれるサービスが登場した。従来、NFTといえばマーケットプレイス等で売買するのが主流であったため、新しいサービス形態として多方面から注目を集めている。
Lender(レンダー:貸し手)は、レンタル料金と期間、担保価格を設定し、reNFTのプラットフォームに預託する。Renter(レンター:借り手)はプラットフォームからNFTを選択し、レンタル期間を設定した後に担保とレンタル料金を支払う流れだ。なお、Lenderが設定した価格や、Renterが希望するレンタル期間によって、支払うレンタル料金は異なる。
reNFTの公式ページによると、NFTを貸し借りできるプラットフォームを提供することで、非中央集権的で、安心かつ迅速な取引を目指しているという。また、ユーザーがコミュニティに参加することにより、お互いに利益がもたらされる仕組みを実現するそうだ。
初期段階では、Ethereum(ETH:イーサリアム)のトークン標準であるERC-721、及びERC-1155に基づいているNFTアイテムが扱われる。
reNFTは、昨今のNFTの高騰により、一般ユーザーがNFTに挑戦できずにいる状況を問題視していた。というのも、一般層の取り込みは、今後のNFT市場の成長に必要不可欠あると考えられるためだ。NFTを活用した長期的な資産形成を目指す投資家らにとっても、ライト層へ普及は関心は高い項目である。
そこで、reNFTはより多くのユーザーがNFTを利用できるように、レンタル可能なシステムを構築した。RenterはNFTを購入しなくても、担保とレンタル料金を支払うことで一時的にNFTを所有できる。一方、LenderはNFTを貸すことによる資産運用が可能になる。
ちなみに、担保はNFTを返却する際に返ってくるが、期限内にNFTを返却できなかった場合、Lenderは担保を請求できる。
reNFTは、Rarible(ラリブル)やChainlink(チェインリンク)の他、Polygon(ポリゴン)、Genesis Shards(ジェネシス・シャード)とパートナーシップを結んでおり、更なるサービスの拡大を目指すつもりだ。
reNFTに関する最新ニュースは公式ホームページやTwitter(ツイッター)、Telegram(テレグラム)、Discord(ディスコード)で確認できる。
NFT取引の参入障壁のひとつが初期費用の高さだ。これまでは高額なNFTに手が出せず、参入を諦める人もいた。ところが、reNFTでレンタルをすれば、これまでよりも安く人気のNFTを入手できる。
そのため、NFTレンタルの拡大は、NFT取引自体のハードルを下げることにつながると考えられる。reNFTの登場を機にNFTのレンタル市場が盛り上がっていけば、NFTはもっと身近な存在になっていくだろう。
参考URL:
https://www.notion.so/reNFT-Project-Proposal-75fd2bb4545e401bb91e26541e21328c
https://nftplazas.com/renft-ushers-in-a-new-era-of-lending-and-borrowing/